買えば,下がり,売れば,上がる

トレードを始めた頃は,現物の買いしかしていなかった。

その頃は,デイトレードをしていたのであるが,ひたすら上がりそうなところで買って,すぐに売り抜けるということをしていた。

最初はビギナーズラックもあり,利益が積みあがっていたが,そのようなラッキーなことがいつまでも続くわけがなく,そのうち,まったく勝てなくなった。

しかも,デイトレードといいながら,実際は買ってすぐに含み益にならず,含み損になると,ひたすら上がることを願い,ポジションを建てたその日に含み益にならなければ,デイトレードしてるはずが持ち越すということも頻繁に行っていた。

たいていの場合,含み損を放置しておくと,さらに含み損が拡大していくことがなぜか多い。

とにかく,トレード始めた頃は買えば,下がり,なぜ買うと,いつも下がるのか,不思議でならなかった。

そのうち,買えば,下がるので,いつしか株価がいっそ動かなければいいのにと思うことさえあった。

よくよく考えると,株価が上下に動かなければ,損はしないかもしれないけど,利益も当然でないわけで,相当その頃はノイローゼ気味になっていたのだと思う。

しばらくして空売りという手法があることを知り,買えば,いつも下がるのならば,売れば,いつでも利益になるじゃんって思った。

そこで,早速,満を持して空売りをすると,ものすごい威勢で株が上がることが多かった。

いつもは買うと下がるのに,なぜか空売りすると,下がらずに上がる,これが本当に不思議であった。

今考えると,当時はどこで買えばいいのか,どこで売ればいいのかがまったく分かっておらず,自分のいい加減の感覚だけでトレードしていたので,売るポイントで買い,買うポイントで売っていたということが分かるが,当時はそのようなことが全く分かっていなかった。

買えば,下がり,売れば,上がるというこ経験は,おそらくトレード始めたばかりの人は同じような経験があるのではないだろうか。